歯石はセルフケアで落とせないの?
こんにちは!中野区にある「都立家政南口歯科」です。
私たちのお口の中には、毎日食べ物の残りかすや細菌が存在しています。これらが時間とともに蓄積すると、プラークと呼ばれる柔らかいバイオフィルムが形成されます。さらに放置すると、プラークは硬くなり歯石に変化します。歯石は歯の表面にしっかりと付着し、セルフケアでは取り除くことが難しくなります。本記事では、歯石がどのように形成されるか、そして歯科医院での除去方法について詳しく解説します。
■歯石の形成過程
歯石の始まりはプラークです。プラークは、食べ物の残りかすや唾液、細菌が混ざり合って形成される粘着性の物質で、いわゆる細菌の塊です。プラークは24時間以内に形成され、放置すると約48時間で石灰化し、歯石になります。また、食生活や口腔内の環境もこの過程を早める要因になります。
■歯石の除去はセルフケアではできない
歯石は、硬化している細菌の塊であり、プラークとは違って歯ブラシやデンタルフロスでは除去できません。丁寧に歯を磨いても、歯石に対してはほとんど効果がありません。特に、歯間や歯肉の下に形成された歯石は、一般的なブラシでは届かない部分に存在します。また、先述したように食生活や口腔内の環境によっては、歯石の形成が早まってしまうこともあります。糖分の多い食事や喫煙、口呼吸などは、プラークが形成されやすく結果的に歯石が増加する要因になるので注意が必要です。
■歯科医院での歯石除去
歯石を綺麗に落とすには、歯科医院で専門的なケアを受ける必要があります。歯科医院では、歯科衛生士や歯科医師が専門の器具を使って、歯石を効果的に除去します。一般的な除去方法としては、専用の手用の器具を使用して歯石を物理的に取り除く「スケーリング」や、超音波振動を発生させる機械を使用して、歯石を細かく砕きながら除去する「超音波スケーリング」があります。
■歯石を予防するために
プラークの段階でしっかりケアできていれば、歯石になるのを予防でき、セルフケアでも綺麗にできます。ご自宅にて歯磨きやデンタルフロスを使用しての丁寧なケアを行い、3ヶ月〜半年に一度くらいの頻度で歯科医院にて定期健診・プロフェッショナルケアを受けましょう。このくらいの頻度で歯科検診を受けることで早期にプラークを取り除くことができ、歯石の形成を防ぐことができます。
■歯石除去後のケア
歯石を除去した後は、いつも通り丁寧にご自宅でのセルフケアをしていただきます。歯みがきは、できるだけ就寝前と起床後の2回と毎食後の3回、合計5回行い、デンタルフロスや歯間ブラシを併用しながら清掃しましょう。また、口腔環境を良くするためにも糖分の多い食べ物を控え、野菜や果物を積極的に取り入れるなど工夫して食生活を見直しましょう。
■まとめ
歯石はセルフケアでは取り除くことができないため、定期的な歯科医院でのクリーニングが欠かせません。歯石の形成を防ぐためには、日々のセルフケアとともに、歯科医院でのメンテナンスを行うことが重要です。健康な口腔環境を維持するために、ぜひ定期的な歯科健診を受け、適切なケアを続けていきましょう。