歯の神様「アポロニア」

 

紀元248年、ローマ帝国が建国1000年の隆盛を誇っていた時代、

熱心なキリスト教徒のアポロニアという女性は、燃えるような信仰心を持ち、

アレクサンドリア市民をキリスト教に帰依させる大きな力を持っていました。

彼女はその大きな力から暴民に捕らえられてしまいます。

そして、エジプトの神に謝罪して改宗するよう強いられましたが、彼女のその堅い信念は変わりませんでした。

そして、アポロニアは顎を砕かれ、歯を抜かれ、生きたまま火あぶりにされそうになりましたが、

彼女は逆に自ら炎の中に飛びこみ信仰による殉教を市民に示したと言われています。

炎に焼かれながらアポロニアは、

「歯痛に悩む人が私の名をとなえればその苦痛から逃れられるだろう」と叫んだと伝えられています。

この信念が称えられ、「歯の神様」としてあがめられるようになったと言われています。

アポロニアの肖像はいつも鉗子を持って描かれ、その鉗子にはいろいろな種類があります。